日本に疲れた人に新鮮なバルセロナという街
なんともセンセーショナルなタイトルにしてしまいましたが。。笑
バルセロナと日本で、私の感覚の変わり方について綴りたい。
バルセロナに来る前東京で6年間OLをしていた。
経理だった為、月末月初は忙しく残業必須。
月中はちょっと落ち着いて定時で上がり飲み会、新しいレストランをチェックしたり忙しく楽しく過ごす。
そしてまた月末がきて忙しい。と言うようなルーティーンで、まぁどこの業種でも一緒だとは思うが、たまにデジャビュ??と思うくらい毎月同じ様な事を繰り返していた。
毎月の様に、もう月末かーと言っていたのを覚えている。
毎月の締めがあり、中間決算があり、年末が来たと思ったら期末決算。
一年があっという間に過ぎて行った。
都内で一人暮らしをしていたが、あまり家には居らず、友人と飲み歩いたり、スケジュールはパンパンだった。
友人たちは女性でもバリバリ働いて飲むのが大好きな人たちばかりだったので、ただただ楽しく過ごした東京生活。
来月、再来月の予定を立てる事は普通で、いきたいレストランは半年先の予約でもとって、飲み会のある日は、仕事前、朝7時台のホットヨガに行きそのまま出社、予定のない日は仕事後にホットヨガ、またはゴルフのレッスンに行き、週末はお稽古と資格のために学校に通っていた。
今振り返ってみると、パワフルだなーと思うが、それが普通だったのだ。
周りの友人達も同じ様な生活をしている人ばかりだった。
週末があっという間に終わってしまい、また新しい一週間が始まる。
月曜日 行くだけで自分を褒めてあげる日
火曜日 ちょっとしっかり仕事をする日
水曜日 やっと真ん中飲みに行こう!
木曜日 明日早く終わらすためにしっかり仕事しよう
金曜日 明日は休みー!
と言う様なルーテーィーン。
バルセロナに着くと予定は語学学校だけになった。
何かしていないと時間が無駄になる病、にかかっていた私は無駄に町中を歩き回り、写真をとったり、買いもしないのにロエベに行って日本の金額との差を見て無駄に調査したり、Meetupのアプリを開いては参加できそうなイベントを探したり常に何かをして時間を埋めていた。
そんな事をしながら自分のスピードがこの街と合っていない事にふと気づく。
- 1時間後に授業が始まるからその前にサクッと食べよう。とカフェに入る。
メニューが来ない。
来たら来たでオーダーを取りにこない。
食べ終わったらお会計を頼むも遅い。
- 約束の時間には誰もこない。
- 予約なんてあってないもの。
東京と比べちゃいけないとは思いつつも、時間の流れ方や、責任感の違いにイライラすることが多々あった。
でも、ここは異国の地。郷に入れば郷に従え。
色んな事を気にしないようにしてみた。
- カフェに行ってウェイターがこない時は、まぁそのうち気づくでしょと本を読んだり。(今まではこないなー気づいてないのかなーとやたらとソワソワしながら店内を見ていた)
- 銀行など、予約を持っていても待つ覚悟で行き、ただただ何もせずに待ちながら人間観察をして見たり。
- 友人との待ち合わせは、とりあえずリラックス。イライラしない。仕事じゃないんだし。
と心を入れ替えた。
日本にいた時は、時間は有限、無駄な時間を使いたくないので休みの日はスケジュールを立て、電車の時間の乗り継ぎ時間も確認。
人を待たせるのは他の人の時間を無駄に使っている悪い事!
と思っていたが、スペインではそうでもないようだ。
(もちろん時間に遅れるのが嫌だと言うスペイン人もいます)
昔読んだ国語の教科書で、題名も全て忘れてしまったが、記憶に残っている話があった。
文章の筆者が南米の何処かの国でバスを待つことになった。
そのバス停にはあってないようなバスの時刻表があり、1日に二本しかないバスを待つ。
そこには先客がおり、みんな何もせずにただただ、バスを待っていた。本を読むこともなく、待つ時間を待つ事のために使っていた。
そこで筆者も時間潰しの本を出したりせずに、ただバスを待った。
いつもだったら穴埋めをしてしまう時間をその通りに過ごしてみると時間の流れ方が変わった。
と言うような事が言いたかった文章だったと思う。誰か覚えている人いたら題名教えてください笑
学生時代読んだ時は抽象的でなんとなくわかるような、わからないような、雲を掴むような感じだったけれど、スペインに来て、筆者がバス停で感じた物が私も分かったような気がした。
待つ時間は待つ事だけのために存在する。
日本時間に疲れたらバルセロナに来て、待ち時間を楽しんでみるのはいかがでしょうか?